Interview

のんびり過ごすことがステイタスに。そんな、誰にとっても癒しの空間にしていきたい

堺 大紀さん

地域おこし協力隊

「小諸で過ごす何気ない日常こそ、楽園だと思っています」

そう話すのは、2022年に長野県小諸市に移住し、地域おこし協力隊として働いている堺 大紀さん。東京から活動の拠点を移した実体験を活かし、移住を検討している人に向けての相談会や交流イベントを企画する役割を担っています。

同時に、小諸のゆったりとしたライフスタイルが自分にあっているとも言う堺さんが、企画当初から携わったのが小諸のコーポラティブスペース『合間(aima)』です。

今回は、合間がこれからどんな人が集いどんな場所になって欲しいかなど、率直な想いを語っていただきました。

自然豊かな場所で子育てをしたい。その想いで小諸に移住

私は福岡県の太宰府出身で、妻は北海道の帯広出身です。子どもを授かったときから“子育ては自然豊かな場所がいいね”と話していたため、首都圏からの移住を検討していました。

小諸を選択したきっかけは、空間デザイナーとして関わる仕事が長野で多かったことと、ここ『合間(aima)』の設計にも携わっていたこと。仕事で小諸を訪れるたびに、ゆったりとした時の流れを感じ、いつしか小諸で暮らしてみたいという気持ちが膨らんでいったのです。

それでも、すぐに移住の決断ができなかったのは、仕事の不安があったからです。フリーランスとして働いていたので、ほとんど知らない土地でクライアント先も一から見つけるのは大変なこと。妻ともよく話し、時間をかけて解決しようと思っていた矢先、小諸で地域おこし協力隊の募集があると知りました。

この仕事が基盤になれば、兼業で空間デザイナーも行うことにより生活の安定にもつながると思い、迷うことなく応募しました。その後、晴れて地域おこし協力隊に採用が決まったときは、ちょうど第一子が誕生して1-2ヶ月のタイミングで、これで自然の豊かな場所で子育てもできると思い、本当に嬉しかったのを覚えています。

ゆったりとした時間の流れの中で過ごすと、幸福度は上がる

小諸には素敵な場所がたくさんありますが、私の好きな場所は「あぐりの湯」です。地元の人が集う市営の温泉施設で、泉質とかではなく、ただただのんびりと過ごせるところがいいんですよね。

東京に住んでいた頃は銭湯に行ってサウナに入ることが楽しみでしたが、わざわざ人で溢れているところに行くことや、サウナに入るために並ぶことはもうできない気がします。小諸では、のんびりと温泉やサウナを楽しむことができて、それだけで私は幸せを感じています。

そもそも私は、日々の暮らしの中で特別な何かが欲しいタイプではないことも関係しているんでしょうね。週末のお気に入りのルーティンは、車で近くのバッティングセンターに行って汗を流してから温泉に行き、お昼にはチェーン店でラーメンを食べてから野球のデーゲームを見ること。小諸で心のゆとりを持って暮らせていることで、私はだいぶ満たされています。

昔の自分がそうであったように、東京で仕事に疲れていたり、疲れていることも気づかずに働いている方がいればぜひ小諸に来ていただきたいです。小諸ならではの時間の流れの中で過ごすことが幸福度アップに繋がると思っています。

人と人の自然な繋がりから、“新しい”が生まれる場所に

現在、私は地域おこし協力隊として、小諸市役所内の産業振興部商工観光課に所属しています。小諸の良さを発信することがミッションで、“小諸って良いところだな”、“小諸に移住したいな”と思っていただけるような企画を考えイベントなどを実施することが求められています。実際に首都圏から移住をしてきたからこそわかる小諸の良さをお伝えするために、これからもアイデアを形にしていきたいと思っています。

その上で、私が感じる小諸の街の良さは古き良き街並みが残っていること。その景観を守りながらも、今はシャッターが閉じているような場所に新しいスペースが生まれることで、将来的には古さと新しさがいい塩梅で融合する街になれたら最高だと夢見ています。

そして、コーポラティブスペース『合間(aima)』も、その重要な役割を果たす場所です。私が小諸に移住するきっかけをくれた本当に思い入れのあるところでもあり、今はここを一人でも多くの方に知っていただき、実際に足を運んでもらいたいと思っています。

具体的には、いろいろな人々が集って交流することで新しい何かが生まれる場にしていきたいですね。小諸にゆかりのあるもの、例えば、くるみそばを食べながら日本酒を飲むとか、県外の方が面白そうって思ってもらうことをここで企画してみたいです。勉強会など真面目な取り組みもいいのですが、その後に「みんなで鍋をつつかない?」みたいな会話が生まれるような、仕事も捗るけど地元の優しい方々と交流したり心が癒される空間であれたらいいですね。

私自身も移住者だからこそ、県外と小諸の方々が交流ができる場をつくることが責務だと考えています。そのきっかけとなる合間を通じて、街の活性化に繋げていけたら最高ですね。

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